No.62

麺素 めんつゆ

  • 第2回
  • グルメ

めんつゆの素は尼崎生まれ

今では一般的になった液体だしの素は、1952年に尼崎にある会社で開発された。世紀の発明品チキンラーメンの誕生よりもずっと早い。閉店間際に入ったうどん屋で「だしが切れたから帰ってくれ」と店主が客を断る光景を目にした創業者の藤井乙吉氏。「深夜遅くまで働く労働者のために簡単にできるだしが必要だ」と開発に乗り出した。その功績が評価され「だしの素の創始者」として農林水産大臣賞を受賞。一部ラベルはリニューアルされたが、創業以来のちいさくメンソの文字が散りばめられたこだわりのデザインに変わりはない。めんつゆの素、略して「麺素」というストレートなネーミングだが、つゆは薄めてどうぞ。