No.72

岸本吉ニ商店 菰樽

  • グランプリ
  • 第3回
  • ものづくり
グランプリ

祝い事には欠かせない世界が認めた尼の技

「菰樽を見たら尼崎製と思え」と言っても言い過ぎではない。結婚式や祝賀会の鏡開きに欠かせない酒樽に巻かれ、「祝」「寿」「優勝」などのめでたい文字が躍る菰樽づくりで、国内銘柄の95%という高いシェアを誇る。
灘、伏見、伊丹といった日本屈指の酒処に囲まれた尼崎の立地を生かし、明治初期には市北部の農家が冬場の仕事として始め、地場産業として発展。現在4代目となる岸本敏裕さんは伝統を守り続ける一方、鏡開きの楽しさに触れてもらいたいとユニークな商品開発にも意欲的で、ミニ菰樽にオルゴールを組み込んだ「こもゴール」、クラッカーと組み合わせた「DONPA」などを生み出している。