No.27

ナカムラ トビデール

  • 第1回
  • ものづくり

悲惨な火災を教訓に。飛び出せアマの大発明

地震や火災などの非常時にすぐに廊下に飛び出せるよう、開閉する格子、その名もトビデール。ストレートなネーミングの迫力だけでなく、阪神大震災でも活躍した尼崎が誇る発明品だ。きっかけは西宮市で起きたマンション火災。窓についた防犯用の面格子に阻まれて廊下に避難できなかったニュースを聞き、わずかひと月後に部屋の内側から開閉可能な「飛び出る」ことができる製品を完成させた。インパクトのある名前を、と中村孝社長が布団の中でふと思いついた言葉が「トビデール」だった。自然体のネーミングはその後、簡易物干し「タントホセール」、スライド格子「シマッター」などナカムラ流として定着したのだった。