No.8

AGC関西工場尼崎事業所(旧・旭硝子関西工場) 板ガラス

  • 第1回
  • ものづくり

板ガラス工業発祥の地が尼崎に。

街中からも見える赤と白の煙突の下、国道43号線に面した旭硝子関西工場は、日本のガラス産業発祥の地だ。創業者岩崎俊弥氏は日本の化学工業の遅れを取り戻すべく、ロンドン大学で応用化学を学び、帰国後尼崎に同社を設立。ベルギーから手吹円筒法という技術指導を受けて1909年、日本初の工業化に成功した。熱したガラスの塊を人の息を吹いて作る製法は、手間と職人の体力が求められた。国の発展を目指す情熱あふれる創業者のもと、灼熱の窯に向かいガラスを吹く職人の目には、ニッポンの夜明けが映っていたのだろう。