No.99

日本料理つのくに 牛肉射込こんにゃく

  • 第3回
  • グルメ

食べて知る和の繊細な手仕事

丁寧に練りあげた蒟蒻に肉を「射込む」。日本料理ならではの繊細な手仕事だ。ほどよく味をしみ込ませるため、二度に分け半日かけて煮込む。料理長中野洋二さんが考案した「射込こんにゃく」。日本料理の味を家庭でも楽しめるようにと、お持ち帰り用に商品化された。食べると隠された肉の旨みが口の中で広がる。お店では懐石料理の一品として天ぷらに使われることも。地上21階、喧噪から逃れて眼下に広がる街を眺める、尼の奥座敷で生まれた和の一皿だ。