No.135

高田香料 甘い香り

  • 第5回
  • アマい部門
  • ものづくり

甘い香りのプロフェッショナル

「もしも食べ物に香りがなかったら?」と想像してみたことはあるだろうか?人が美味しさを感じるのは、味と食感、そして香りから。食品香料を輸入品に頼っていた昭和初期、「香りの国産化」を目指して創業したのが「高田香料」。JR福知山線の脇に建つ工場にはいつも甘い香りが満ちている。一つの香りを作り出すのに、多い時には100種類もの原料が使われる。それを生み出す「調香師」は同社の要。調香作業には科学者と芸術家、両方のセンスが問われる。調香師の笠原真弓さんによると「香りを作り出すのは、まるで絵の具を重ねるような作業」なのだと教えてくれた。