No.274

桝千 かまぼこ

  • 第11回
  • グルメ
  • 尼崎城みやげ部門

城主の家紋が現れる老舗かまぼこ店の定番

江戸末期(安政年間)に創業した老舗の隠れた人気商品。主力商品は天ぷらだが、元来かまぼこ店の目にも鮮やかなかまぼこは、おせちだけでなく、贈答や普段づかいにファンは多い。「梅玉」として売り出す他店と違い、江戸後期に尼崎城主となった桜井松平家への思いから「桜井桜紋」を思わせる形にこだわったとか。さらに中心部の卵の白身と黄身が描く紋様は、初代城主である戸田家の「蛇の目紋」を思わせる。築城から廃城までの歴史を物語る一品。少し厚めにスライスすると断面にきれいな桜が咲く。